MENU
お知らせ内容をここに入力してください。

バイオグラフィ4:脱中心化(ディセンタリング)

  • URLをコピーしました!

「相手の気持ちになって考えてみよう」という言葉は、小学校の時からずっと聞かされてきた言葉ではないでしょうか。
仕事では「自分が説明するつもりで資料を作れ」とか「トップが求めていることを想像して仕事をしろ」とか、ずっと言われてきたのではないでしょうか。

脱中心化(ディセンタリング)
脱中心化というのは、それを心理学の用語で言い直したものです。この言葉は、もともとフランスの児童心理学者であるJean Piaget(ジャン・ピアゼ)さんが提唱された概念のようです。もともと児童を研究した内容で、児童が固定的で自己中心的(センタリング)な固定観念から脱出する(ディセンタリング)現象を表現したものです。

職場に適用すると
脱中心化する経験を経て、児童は自分が見ているものとは異なる次元の視点が存在していることを理解できるようになります。これを社会人に当てはめてみたのが今回の授業です。例えば職場を例にとりましょう。同じ場所にいながらも、座る場所が違うだけで、自分には見えているのに、相手には見えていないことが想像できますよね。上司は席からはみんなの様子を良く見ているけど、自分は自分の席からは上司しか見ていない、とか。

学校に適用すると
教室を例にとれば、誰が一番「自分」と違うでしょうか。教授や先生ですね。生徒は席に座って教授が話すのを聞いている。教授は前に立って生徒に説明している。生徒は教授しか見ていない。が、教授は全員を見ている、とか。

あなたにとっての悪い上司、悪い部下、悪い同僚
ここで教授からみんなに質問がありました。あなたにとって悪い上司、部下、同僚とはどんな人ですか?私の場合だと、
悪い上司:マイクロマネジメントな上司。
悪い部下:他部門と協力できない部下。
悪い同僚:怒りやすく、非協力的な同僚。

で、それは誰目線で話しているの?
私から見ると「悪い」わけです。が、本人は「悪くなろう」としているか?ほとんどの場合は逆でしょう。自分では「良いと思って」やっている。これをリフレーミングすると、
マイクロマネジメント:責任をもって部門の仕事を完結させようとしている
協力できない:自分のやるべき仕事に集中している
怒りやすい:仕事に対して生真面目
という感じになります。このように考えることを脱中心化、と言います。

でも、いい風に解釈する必要もないと思う
さてさて。上記を見て「そうだよね、みんなそれぞれいいところがあるし、いいところを見て、いい風に解釈しよう」という考えには、一理あります。が、相手の動機は上記ではなくて、下記かもしれませんよ。
マイクロマネジメント:自分の能力に自信がなくて不安から細かい指示を出す、のかもしれない
協力できない:自分の能力をいつも他人と比較して、負けたり指摘されるのが怖い、のかもしれまない
怒りやすい:自分に自信がなくて、攻撃が最大の防御になっている、のかもしれない

結局は認知のゆがみがあることに気づいて謙虚に観察するのみ
私にもあなたにもいろんな無意識の思い込みがあります。そして、その思い込みがあることを理解することから始まります。すべては認知の世界。どう世界を解釈するかの話。みんな何かしらゆがみがある。その歪みに気づくプロセス。これが面白いんだと思います。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次