求職者と会社の観点から見る英語

昨日の投稿についてプロの方からコメントをいただいてハッとしたのは、日本と日本以外の就職市場の違いです。日本は売り手市場です。その理由を統計的に支えるデータを私は持っていませんが、日本が高齢化、人口減少している一方で移民を増やしていないから、競争環境が激しくないということが挙げられると思います。

改めて日本と外国で就職活動をしていて思うのは、日本の就職市場はほぼ日本語話者のためのものなのだな、ということです。つまり、日本人であることや、日本語を使えるという条件によって、外界から防御されているということです。

日本で英語が公用語になったとしたら、世界中の英語話者が競争相手になってしまいます。もちろん移民受け入れの数によって制限されるということはあるのでしょうが、例えば日本に住まずにリモートで日本企業で働くこと選択肢も増えると考えれば、やはり競争環境は激しくなるのだろうな、と思います。

たまに日本企業における英語公用語化の議論がありますが、これを個人と企業の両面で見てみると、多くの個人にとってはマイナスです。なぜなら、これまでは日本語話者のみ採用するという制約があって守られてきた自分の雇用が、英語公用語化によって世界中が自分の競争相手になるのですから。

一方で企業にとってはプラスです。上記と逆のことが起きます。これまでは日本語話者という制約の中でしか採用できなかったのが、これからは世界中から採用が出来るようになるわけですから。それによって日本企業らしさが失われたり、文化の違いに対処するという難しさによって、会社の競争力が上がるのかどうかはわからないという意見もあります。が、自由競争にしたほうが、競争力はあがりますよね。

と、ここまで考えてきて、やっぱり日本って英語を使う必要ってほぼないよな、と思います。日本人が英語ができないと嘆くのは違ってて、必要性がないから身に付きようがない、という言い方が正しいのかな、と。ほとんどの人は困らないですもんね。