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経済3:国の成長を勝手に推測してみる

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経済成長の要素と考え方について学びました。ソローモデルというやつで、経済成長の要素と傾向を学びましたので、これを使って各国の状況を評価すれば、何となくの経済成長を把握できそうです。

GDPの分解
GDPをアウトプットとするなら、計算式は①資本×②労働×③全要素生産性となります。
①資本(量的な要素):設備投資とくくります。工場、機械、ソフトウェア等の、生産のために投入したされるもの。資本が増えれば、より多く生産できますね。
②労働(量的な要素):労働人口とくくります。人口が増えれば、より多く生産できますね。
③全要素生産性(質的な要素):生産性とくくります。①②が量的な要素なら、こちらは質的な要素です。ややこしいんですけど、③は直接測れないんですって。

数式を並び替えて
上記の③全要素生産性についての補足説明を。GDP=①資本×②労働×③全要素生産性ですけども、③は直接測れません。なぜかというと、GDPから①資本②労働の要素を除いた差分として扱われるからです。なので数式としては、③全要素生産性=GDP÷(①資本×②労働)です。

だから何?
多くの先進国では、①設備投資の増加も②人口の増加もあまり見込めないので、③生産性を向上させたいわけです。が、クラスメイトの経済のプロが教えてくれるところによると、「③生産性は狙って増やせるものではない。上記の数式のとおり、残差(実際に測った値=GDPから、理論値=①資本×②労働との差額)だから。国として直接増やせるものではないので、例えばグリーンエネルギーへの転換方針とかで間接的に働きかけるにとどまる」とのことです。なるほど、これが先進国にとっての質的な難しさなわけですね。日本だとスタートアップを増やしたり、転職を勧めたりしているのも、この生産性向上を狙ってのことなのだと理解しました。

どこかで成長が止まる(下図の左上)
上記のモデルは、どこかで止まることも説明しています。経済成長の定常状態(時間的に一定して変わらない状態)と呼びます。経済成長は定常状態に行くまで続くわけですが、国によってその定常状態に届くまでのポイントが違います。下図の左上の図で、緑の点が現時点を示し、赤い点が成長が止まる地点を示しました。「現時点」も国ごとに違えば、「成長が止まる地点」も国によって違います。

国の成長が止まる地点が違うのはなぜか
その国の成長力というか、成長余地というものに影響を与える要素の統計データについて説明がありました。これは興味深い。
・これがなきゃ国として成長余地が増えないという要素:初等教育の充実、十分な投資、寿命の向上
・かなりの確率で、成長余地に大きい影響を与える要素:地域性、法制度、まともな政治、宗教、開放性、資本主義
・まあまあ大きい影響を与える要素:為替、闇市場の存在、一次製品
・たまに大きい影響を与える要素:政府の支出、インフレ、紛争等
一番最初に来るのはやっぱり、教育、投資、寿命ということで、やっぱり大事だよね、というものが成長力を決めるようです。

勝手に考えるその国の今と今後(下図)
上記の情報にクラスメイトの力を借り、①資本②労働③生産性を用いて、私の推測で勝手に「その国の成長余力と現在位置」を考えてみました。
・アメリカ:すでに成長しているのに、まだ定常状態まで遠い。理由:②労働が増え続けており、イノベーションにより③生産性が常に一番高いから。
・日本:すでにだいぶ前に定常状態に入っている。理由:①設備投資を終え②人口減少&高齢化。あとは③生産性に期待するしかない。
・中国:定常状態に入った。理由:日本と同じく。イノベーションによる③生産性向上を図っている。
・インド:定常状態までだいぶ遠い。理由:①②③ともに増え続けているから。リスクとして、上記のうち教育・寿命が底上げされないと、定常状態のポイントが低く、早めに成長が終わる。
・アフリカ:定常状態までだいぶ遠い。理由:①③が不十分で②は増え続けるから。インドと違い、上記の教育・投資・寿命の低さがリスクではなくて顕在化しているため、ここが底上げされない限りはあまり成長しない。

個人も一緒ですよね、これ。どこで個人の能力開発は終わるのか?個人に置き換えると①お金②時間③生産性を増やし続ける好循環を続ける必要がある。でも成長の限界が来ないように、自分自身の教育・投資・健康を高め続ける。以上です!

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