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Accounting 5:会社分析から考える自分分析

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会計の最後の授業でした。全体を通して言えることは、会計というよりも、「経営者として数値をどのように捉えるのか」の授業でした。最終回は財務・非財務の報告書をどのように見るのかという話から、人の話になりました。講義とはあまり関係ないのですが、会社の分析から、個人の分析の必要性を考えてみました。

分析=比較
そもそも分析とは何のことか。比較です。すべては何と比較するのかという問題です。
①前年の実績との比較:主に公開情報に使われます。決算では前年と比べて何が良かったのか悪かったのか、そして、良くなりそうなのか悪くなりそうなのかを説明します。将来予測が株価にも反映されます。
②今年の予算との比較:①で「今年はどうなりそうです」という目標を公開発表しているわけです。で、その公表している目標に対してどのように進捗しているのかを見ます。別に非公開会社でも同じです。決めた目標に対して、何が差異として出ているのか、それはなぜなのか、比較することでわかります。
③競合他社との比較:これは参考情報ですが、自社の意思決定に影響します。競合がインフレ以上の値上げをしているなら、我々も追随する必要があるし、競合が〇〇という事業を買収したならその影響を考えるし、逆に事業を売却したならその背景を考えるし。ただ、まずは①②が大事です。

個人はやたらと他人と比較したがる
少し話は変わりますが、会社だけではなくて個人も同じく競争にさらされております。ただほとんどの人は、①前年の自分 や ②今年こうやると決めた自分(=目標) との比較はほとんどせずに、③他人との比較ばっかりしてしまうのが、個人の場合の”分析”でしょう。
でも上記の会社の分析で見たように、③の他社・他人との比較は、自分にも影響するけど、あくまでも参考でしかないわけです。だってあくまで他人なんだから。自分と関係ないし。
でも、③の他人との比較にばかり精を出して「良かった悪かった」を心配している人がとても多いのが現実。そうではなくて、①②の比較をするべきです。

アクションにつながる情報を
財務情報は過去について語ることが多いですが、重要なのはそれを将来のアクションにつなげられるようにすることです。って、言うは易く行うは難し。これが出来れば素晴らしいですが、アクションにつながる提案っていうのは難しいですよね。
会社の場合、経理としては①様々な項目ごとに予算と実績の分析 ②なぜ差異が発生したのか理由の確認 そしてそれを③オペレーションの方々のアクションにつなげやすいように説明する、です。
個人の場合、自分で自分を分析するのは良いとは思えません。なぜなら主観的だから。他人に自分を分析してもらって、その情報をもとにアクションプランを作るのが現実的です。自分で自分を分析しても、比較対象が自分しかいないから、比較は難しいだろうと思います。

比較分析する際は、会社も個人も、色々な要素を組み合わせて考える必要があります。「これだけ見とけば大丈夫」っていうシンプルな指標があればうれしいですけど、そんなに簡単だったらほとんどの会社も個人もうまく行っているはずですから、この複雑性が、面白みとも言えます。

結局は人
会計の世界は数字ですから、すべて理屈で解決すると考えている人もいらっしゃると思いますし、AIでいいんじゃないの?という方もいらっしゃるのかもしれません。たしかに正確な”集計”だけなら機械でもいいのですが、将来のことを考えて意思決定をするのは怖いです、どうなるかわからないのですから。経営者が占い師をよく使うという話も、その不安を証明しています。

その決断に際して「AIの理屈が最も合理的だ」と、割り切って意思決定できるかどうか、です。できるならそれでいいと思います。競合他社も同じAIを使って意思決定をしているとしたら、どちらも”最も合理的”な意思決定のはずですから、両者ともに勝つはずです。が、両者ともに勝つことはないですよね。

結局は、「何を・誰を」信じるのかという話です。会社の場合は信頼できる経理に客観的なアドバイスをもらわないといけないし、個人の場合は信頼できる人に客観的なアドバイスをもらわないといけません。特に個人は、世の中から求められるソフトスキルの要求がどんどん高まっています(例えば共感力とかコミュニケーション力とかマインドフルネスとかLGBTQへの理解とか、もういろいろ)から、常にフェアにアドバイスしてくれる人と、信頼関係を築いておく必要があるのだろうな、と感じました。

うーん、あんまり会計と関係ないですね…。比較、という切り口から人生を考えてみました(笑)

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