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コーポレートファイナンス2:投資判断

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コーポレートファイナンスでは、なんでキャッシュフローを計算したり、時間の概念まで入れて現在価値に直したりしないといけないのでしょうか?それは、量的に考えて投資判断をするためです。

投資プロセス
コーポレートファイナンス的には、
1.その投資によって将来生まれるキャッシュを予測する
2.そのキャッシュを将来⇒現在に置き換える
3.投資判断に使う方法に当てはめる
4.判断基準と照らし合わせる
です。

投資するとはどういうことか
ちょっとわかりづらいですが、とあるプロジェクトに投資するということは、将来生まれるキャッシュを買うということです。1億円投資することで、将来の1億1千万円を買う、というイメージです。でも将来の1億1千万円は、現在価値でいくらなのでしょうか。時間のずれを直すことで、この比較障害を取り除きにいきます。

NPV正味現在価値
なんかまた難しそうな名前が出てきましたが、やっていることは、
①とあるプロジェクトから将来得られそうなキャッシュを現在価値に置き換え
②そのプロジェクトに必要な投資額を現在価値に置き換え
③①から②を引いたもの、これが正味現在価値です。差し引きでいくら、というだけの話。いくら儲かるの?と同じ話。

NPVで計算してみると
①このプロジェクトは1年後に1億1千万円のキャッシュになりそう⇒割引率(リスク)10%とすると、現在価値は1億円
②このプロジェクトはいま1億円の投資が必要⇒現在価値は1億円
③①から②を引くと、ゼロ。なーんだ、じゃあ投資する意味ないね、となります。

難しい将来のキャッシュの予測
現在価値への置き換えは、分子:そのプロジェクトから将来生み出されるキャッシュ、分母:割引率なわけですが、分子の予測が難しいです。で、どうしてもやりたいプロジェクトだと、説明がつくように水増ししたりするんですよね…。

面倒くさいから回収期間法で
NPVとか言われても精度が出ないうえに時間の概念まで入ってわかりづらい。ならば単純に、投資金額を、将来増えそうな利益で割って、「何年で回収できます」ってやった方がわかりやすい、という意見もあります。私も、実務の観点からはこっちでもいいとは思います。結局、「キャッシュフローとか現在価値とか言ったって顧客から見たら関係ないし、サービスを提供する側としてやらなきゃいけないことをやるだけでしょ。」っていう発想が根底にあるので(笑)

なんとなくで判断できるくらいのビッグデータを蓄積する
最初の話に戻りますが、これは「将来入ってくるキャッシュの予測」なわけです。で、それを現在価値に割り引くときは、「まあ、7%くらいでいいか」とかでいいわけです。で、何となく「これは儲かりそうだな」という感覚を磨く。そのためにいろんなプロジェクトに首を突っ込む。そして自分の頭脳のビッグデータを増やす。こういうプロセスが、実務家としては大事だと思います。

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