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コーポレートファイナンス5:投資リスクの分散

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企業はプロジェクトに、債権者や投資家は会社に投資するわけですが、そのリスクと期待収益率をどのように測るか、というお話。

リスクとリターンの相関
高いリターンを望む場合、より高いリスクを受け入れる必要があります。この関係は、リスク・リターンのトレードオフと言われます。投資する側は、リスクを取ることに対して何らかの補償を期待します。株式や他の投資商品に関連するリスクが高ければ高いほど、彼らはそれに見合うような高いリターンを求めます。

投資における分散
個人の投資でも分散が大事と言われます。個別株だけだとリスクが高いので、市場全体の加重平均に投資するインデックスが良いと言われたり、そもそも株式投資だけだとリスクが高すぎるので、ゴールドにも投資しろとか。これは、データの切り取り方で結論が変わるので、難しいですね。商品間(例えば株式とゴールド)で負の相関関係がある場合に分散の効果があると言われるのですが、実はほとんど株式の動きに相関しているので分散効果がないと言われたりもします。

シャープレシオ
じゃあ一体、分散投資した時の投資効率はどうなるの?どうやって測るの?について考えたのがシャープレシオです。ウィリアム・シャープさんという方によって作られまして、計算方法としては、(期待収益ーリスク)÷期待収益のばらつき、です。この数値は高ければ高いほど良いのですが、わかりづらいので少し無理やりな比喩を使うと、分子が儲け、分母が儲けられる変動幅、です。

シャープレシオを小学生風に
さらに次元を落として説明すると、分子が「小遣い+お年玉」で分母が「その小遣い+お年玉が増えたり減ったりする変動幅」です。その計算結果は何を表しているかというと、「小遣い+お年玉の増え方が、どれだけ山あり谷ありで増えていくか」です。なので、より多くの小遣いをもらい、しかもその増え方が安定しているほど、この数値は高くなります。つまり、シャープレシオは高いほどよい。

企業は事業を分散しない
企業経営では分散すると経営効率が落ちることで知られており、コングロマリット(多種多様な事業を運営する大企業)の株価は全体的に低いです。内部資源の効率的な配分とリスク分散を狙うわけですけど、間接部門が肥大化したり、各事業部門が部分最適を目指したりして、経営効率が悪くなると言われているからです。

CAPMをご紹介
で、結局、複数の投資をするときにその複合体(=ポートフォリオ)をどのように評価するのか?で出てくるのがCAPM(キャップエム、Capital Asset Pricing Model、資本資産価格モデル)です。CAPMは、株式などの投資からどれくらいの利益が期待できるかを計算します。このモデルはリスクを考慮に入れて、理想的な利益を予測します。

E(Ri)=Rf+βi(E(Rm)−Rf)
E(Ri):あなたが投資する株や資産から期待される利益率。
Rf:リスクが全くないとされる投資(例えば、政府が発行する短期国債など)から得られる利益率。
βi:あなたの投資が市場の変動にどれくらい影響を受けやすいかを示す数値(ベータ係数)。これが高いほど、リスクも高まります。
E(Rm):全体の株市場の平均的な利益率。
E(Rm)−Rf:市場のリスクに対して期待される追加の利益(マーケットリスクプレミアム)

ベータってなんだ
上記の計算式を見てもよくわからないんですけど、ベータってのが計算結果に大きな影響を与えそうです。
ベータ:市場のリターンに対する株式のリターンの比率です。
ベータ = 1:株価の動きが市場全体の動きとほぼ同じであることを意味します。市場が1%上昇すれば、その株もおおよそ1%上昇することを示します。
ベータ > 1:市場に比べてより価格変動が激しいことを意味します。市場の上昇時にはより大きく上昇し、下降時にはより大きく下落する可能性があります。
ベータ < 1:市場に比べて価格変動が少ないです。市場の動きよりも変動が穏やかであることを示します。
ベータ = 0:株価の動きが市場の動きと無関係であることを意味します。
ベータ < 0:株価の動きが市場の動きと逆方向であることを意味します。ほとんどこんなことは無いようですが。

ベータの計算方法
過去の株価データと市場データを用いて計算されます。
1.データの選定:株価と市場指標(たとえば、S&P 500など)の過去のリターンデータを選びます。
2.リターンの計算:選定した期間における株価と市場のリターンを計算します。リターンは通常、価格の変化率として計算されます。
3.共分散の計算:株価リターンと市場リターンの共分散を計算します。共分散は、二つのデータセットがどれくらい一緒に動いているかを数値で表すものです。これが大きいほど、株価の動きと市場の動きが密接に関連していることを意味します。
4.市場の分散の計算:市場リターンの分散を計算します。
5.ベータの算出:最後に、共分散を市場の分散で割って、「ベータ値」を求めます。この数値が、その株が市場全体の動きにどれくらい敏感に反応するかを示します。ベータ値が1なら市場と同じ動き、1より大きいと市場よりも敏感、1より小さいと市場よりも鈍感です。

で、今日は何の話をしていたのか?
結論がよくわかりませんでしたが、企業経営の視点でCAPMを使う時に大切なことは以下だと思います。

投資決定:新しいプロジェクトや事業拡張の機会に、CAPMを用いて計算した資本コスト(期待収益率)を、プロジェクトから期待されるリターンと比較することで、その投資が企業のリスク調整後のリターン基準を満たしているかどうかを評価することができます。

資本コストの評価:CAPMを通じて、企業がその資本構成(自己資本と借入資本)に基づいて支払うべき平均的なコストを計算することで、どの資金調達方法が最もコスト効率が良いかを判断できます。

パフォーマンス評価:企業のベータ値を見ることで、その企業が市場の変動にどれだけ敏感か、またそのリスクが株主にとってどれだけ報酬をもたらしているかを測定できます。

いやあ、難しいね。ほとんどわかってない。

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