MENU
お知らせ内容をここに入力してください。

Chat said:チャット君がそう言ってるから~。

  • URLをコピーしました!

この留学の目的の一つでもあった、いかにChatGPTを使いこなせるかについても、だいぶ使い方が深まってまいりました。23年初頭に生成AIが盛り上がってきたころ、「これは使えるようになりたい」と思って触ってきたんですけれども、やっぱりこういうのは習熟が必要でして、時間をかけながら少しずつ使いこなしていくしかありません。

留学でAI使ってたら学びにならないだろう、という意見もあると思いますが、私はそうは思っていなくて。というのは、実際のビジネスの世界は、悪く言えばカンニングOKなわけです。もちろん知的財産で保護されているようなものを違法に使うってのは駄目ですけど、素晴らしい仕事をしている人のやり方をそのままコピーしたり、うまく行っている事例から学ぶってのは、当然すべきことなわけです。ビジネススクールで使われるケーススタディってのも、まさにそれですよね。過去の典型的な事例から、議論を通じて学ぶ。

というわけで、ビジネスの世界では生成AIのような便利ツールというか、自分専属秘書というか、トップコンサルタントのような能力をうまく使えるかどうかで、自分のパフォーマンスに大きく差がでると感じていました。そして、生成AIが上手く使えないうことは、世の中の潮流に取り残されるのでは、という危惧も感じていました。

それを肌で感じたのが、コロンビア大学のビジネススクールに交換プログラムで参加したときです。私はたまたま若い人たちとのグループだったのですが、彼らはすべての質問をまずChatGPTに投入します。で、それをたたき台にして検討していく。20歳過ぎの女性が、いちいち「チャットがそう言ってて~」っていうセリフを聞いた時には意味がわかりませんでした。彼女に、チャット君っていう名前の友達がいるかと思ったんですよ、本当に。そしたらそうじゃなくて、ChatGPTを「チャット」って友達みたいに呼んでるんです。

これを最初に見た時の私の反応は「ビジネススクールまで来て考えることを放棄するとはどうなってるんだろう。自分もChatGPTを使うけど、あくまでも自分で考えた仮説の検証や、補助で使うもんだろう」というようなものでした。まあ、簡単に言えば見下していたんです、彼女のやり方や態度を。

で、ロンドンに帰ってきていろいろと思いを巡らすうちに、どうやら自分が間違っていたようだと思うようになりました。ChatGPTを補助的に使うという私のやり方は若い人の潮流ではない。むしろどんどん使っていかないといけない。そしてこの若い人たちがどんどんビジネスの世界に入ってくる。ということは、私の考えはもはや古く、取り残されるだろう、と。

なぜこう思うようになったかというと、ChatGPTの回答が、半年前と比べて、どう考えても良くなっているからです。世界中の人が使っていることで、より多くのデータが集まり、より精度が上がっていく。今後さらに良くなっていくわけです。あたりまえですが、自分の脳みそを完全に超えている。特にスピード面です。自分が知っている領域について、論理的に、合理的に考えるってのは時間をかければまあまあできる。でもそれを一瞬でやるってのは、できない。だからChatGPTに張り合っている場合ではなくて、ChatGPTのしもべとしてやっていった方がいいのではないか、と。

では、何をもってChatGPTをうまく使えると言えるかと考えた時に、上手な問いが出来ることではないかと考えました。何を言っているのか?例えば、ケーススタディを読んで質問に対して論理的な回答をせよ、は、すでに問いを、学校から用意されているわけです。よってChatGPTに対して「正解を教えて」と聞いているわけです。これは実生活ではほぼ存在しませんよね。誰かがすでに問いを考えていて、それに対する模範解答もあるわけだから。

だから、ChatGPTを使いこなせるようになるためには、正解のないものについての問いかけをすることが大事だろう、と。そこで何をしたか?起業家教育サマースクールで、1から10まで、すべてChatGPTを使ってみました。

…。長くなってきたので、続きはまた今度で。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
目次